Golden_Falcon’s Magia

現代魔術の実践の試み

黒い竜

ハンスはすらりと長身だったが、竜はもっと背が高かった
ハンスの家はとても大きかったので竜が中へ入ることも可能ではあった
あなたの話を聞きましょう、そう言ってハンスは扉を開けた
黒い竜は背中をかがめて扉をくぐった
燻し銀の鱗と灰色のような白銀の羽毛の竜だった
立派な爪を持っていたが、どれも丸く整えられていて凶暴な印象はなかった

お客さんなど久しく来なかったので、あいにく客人に出すものが何もありません、申し訳ない
そうそう、ミント茶でもお淹れしましょう
ハンスは薬缶を火にくべた
お気遣いなさらず、こちらこそ突然で驚かせてしまいました・・・ここへ座ってよろしいですか?
竜は入り口から数歩進んで言った
ええどうぞ、私もあなたの話に興味津々です、ハンスは答えた

私はある人を探しております、あちらこちらと探し回ってこの森へとやって来ました
ある人?人間を探しておられる?
そうです、人間の女の子です
ほう、何でまた?
私の大切な友人の探し人なのです
そのご友人は、女の子の母親でしょうか?
いいえ、違いますね
ふむ、以前に母親を探して森に迷っている女の子に会いまして・・・
ハンスが言うと竜は少し驚いて目をまん丸にした