Golden_Falcon’s Magia

現代魔術の実践の試み

とても珍しい来訪者

時間の感覚のない場所だったので、朝が来て夜が来て季節は移り変わっていったが
ハンスと女の子は変わらなかった
女の子が探している人は見つからなかったが、2人は仲が良かったので女の子は寂しくはなかった
それから、どれくらい時間が経ったのかは分からなかったけれども
それでも暫くしたある日、ハンスと女の子の家を訪ねてきた者があった

2人が家の中にいると誰かが扉をノックした
この森によそから訪ねてくる者などないので小鳥の悪戯か何かと思って女の子もハンスも気にとめなかった
もう一度扉をノックする音がしてから声がした
もしもし、誰かおりますか?
ハンスと女の子はびっくりして顔を見合わせた
誰か来た?
ハンスはそっと扉を少しだけ開けた
来訪者は言った、この森で人を探しています、と
扉の隙間から黒い影が見えたので女の子は怖くなって布団の中に潜り込んだ
あなたはどなたかな?ハンスが来訪者に尋ねた
私は竜です、この森をやっと探し当てて飛んできました、あなたに危害を加えたりはしません