Golden_Falcon’s Magia

現代魔術の実践の試み

女の子とライオン

森で迷った女の子はお母さんを探していた
声をかけてきたライオンはハンスと名乗った
彼はベジタリアンのライオンだった
ライオンは女の子を肩に載せて歩いた
女の子がぬいぐるみを持っているのに気がついた
ライオンは森が見渡せる小高い丘へ向かった
丘の上には大きな岩が幾つかあって、そこへ女の子をおろした
ライオンは言った
何か食べ物を探してくるから、この岩に座って森を見渡してごらん、お母さんの手がかりが見つからないだろうか
それからライオンは丘を下りていった
女の子は一人になった
天気は良かったが、ひとりぼっちは怖かった

鳶か鷹か、何か猛禽類がやって来て、頭の上を旋回して言った
君が探している人は見つからないさ
何故だと思う?
答えは簡単さ、君は生きている人間じゃないからね
ここは生きているものは来れない場所
君はこっちに来てしまったのだから

女の子には意味が分からなかった
ここは何処なの?
尋ねたが猛禽類は何処かへ飛び去ってしまった
またひとりぼっち
ひばりの声だけが聞こえていた
女の子は堪えられなくなって泣き始めた
ぬいぐるみは涙で濡れてしまった

暫くするとハンスが戻ってきた
リンゴを2つ持っていた
ほら、リンゴだよ、お嬢ちゃん泣かないで
女の子は泣きすぎてしゃっくりをしていた
ねえ、ここは何処?
それは難しい質問だ、ここはそうだね・・・生きている必要のない者達の世界・・・まあそんなところだ
さあ、リンゴをお食べなさい
ハンスは女の子にリンゴを1つ渡してから二人で並んで座ってリンゴを食べた