Golden_Falcon’s Magia

現代魔術の実践の試み

大学図書館

客室は図書館の出入り口の向かいにあった
廊下を隔ててすぐに図書館に出入りできるゲスト待遇の部屋だった
ベッドと机とランタンと書架があった
食糧は冷たいクラッカーを幾らか分けて貰った
ザックを下ろして毛布を直し、レニーとロッテと一緒にハチミツとマーマレードでクラッカーを少し食べた
それから図書館をのぞきに行くことにした

図書館は大きな円形のホールで、壁には下から天井まで開架式の書架があり、それだけでも膨大な本の量だった
ホールの真ん中は机が並び、その周りも本棚だった
うわぁ、すごいや・・・私はつぶやいた
ねえ、レニー、ロッテ、ここは本当に凄い図書館だよ
ああ、何を読んでみよう、ねえ、レニー、一番古そうな本て何処に置いてあるだろうね?
どこにあるだろう、こんなに大きかったら僕の目でも分からないや、君の目がとまって気になる本を読んでみたら?
そうだね、天井に近いところは梯子を使うのかな、高いから結構怖そう

私は竜について書いてある本を探した
概説書を1冊、それから豪華な装丁の古文書が並ぶ端にボロボロになっている知らない言葉で書かれた本を見つけた
何故かそれが気になって仕方なかった
自分が読める本ではないのにそれを手元に取っておきたいと思った

その2冊を自室に持って帰って読んだ
古文書は案の定まったく歯が立たなかった
概説書は異国の言葉でもまだ理解の余地があった
竜は太古の昔にはごくありふれた生き物だった
性質の穏やかなものも激しいものもいた
鱗に覆われたものも羽毛に覆われたものも存在した
その子孫は鳥たちだと言われているが、鳥には大地の力を動かす能力はなく、本当に鳥が竜の末裔と言えるのかは議論の余地がある
古代人の時代に既に絶滅したと言われる生き物だったが、辺境に少数生き残った竜達を扱える古代人もいた
竜は人間よりも高い知能を持っていて魔術を扱うものも存在した
そのため古代の竜使いは竜を使役するのではなく、竜と契約を結んで竜と共に行動する者のことを指した
なるほど、と思った