Golden_Falcon’s Magia

現代魔術の実践の試み

峠と氷の門

階段はちょうど峠に差し掛かるというか、稜線の広いコルに出るような感じだった
人の声がしたように思い、私は身をかがめて様子をうかがった
果たして声の方向に氷の門があった
あれだ、大学の門だよ、私はレニーとロッテに声を潜めて言った
本当だ、どうやって入ればいいんだろ、レニーは言った

声の方向を観察すると、学者と思われる人間が二人、空を指さして何やら話している
そして空に向かって氷柱の矢を飛ばしている
うわ、魔法だ、初めて見た
私もレニーもロッテも驚いた
上空にまた影がよぎった
その影の咆哮が聞こえた
学者達は氷柱を矢継ぎ早に放った
竜だ、学者達は竜と応戦してるってこと!?
竜は咆哮してから急降下してきた
そして氷の門めがけて火球を放った
火球は氷の壁を破壊した
学者達は必死に竜を追い払おうと応戦しているようだった
私はこれこそ漁夫の利、壊れた門の穴から中に入ることを思いついた
蜘蛛の毛布は周囲の景色に溶け込むことができるから、今がチャンスだと思った
かくして私は氷の門の穴から内側に侵入することができた
大学の門を潜り抜けたのだ