Golden_Falcon’s Magia

現代魔術の実践の試み

ベアくんの小屋へ

その日は毛布にくるまって過ごした
クマたちは毛布の上で遊んでいた
やがて日が暮れかけるとメイガスさんはランタンに火を灯してから、蜘蛛の姿になって水を飲みに行った
戻ってくるとそのまま私に乳房を差し出した
私は彼女の乳房を吸った
彼女の乳でお腹を壊すことはない
私は牛乳はあまり飲めない、乳脂肪で腸炎を起こすから
蜘蛛なのに乳房を持ってるのはやっぱり不思議
私はお腹を満たしてから蜘蛛に頼んだ、夜はメイガスさんになって欲しいと
すると蜘蛛はメイガスさんに戻った

小熊くんはチャーリーに抱きかかえられて、チャーリーはキムくんに抱きかかえられて私の左に横になった
私の右にはメイガスさんがいて、私も彼女に抱きかかえられて横になった
私はぬいぐるみの国について考えた
それでキムくん達に質問してみた
ねえねえ、くまさん達、君達はぬいぐるみの国にいたんだよね?
そうだよ、小熊くんが答えた
僕の妹がいるよ、ちょっと生意気なんだけどレニーっていうんだ、キムくんも答えた
僕には弟がいるよ、チャーリーが言った
僕の友だちも何人もいるよ、小熊くんが言った
みんなの兄弟がいるんだ、楽しそうだね、どんなところなの?
暑くもないし寒くもない、一年中ミツバチが飛んでいる、とっても平和なところ、チャーリーが言った
それは楽しみ、メイガスさんはぬいぐるみの国を知ってた?
聞いたことはあるけれど、私は行ったことはないですよ、メイガスさんは答えた
メイガスさんはめちゃくちゃ年老いているはずなのに本当に行ったことないのかな、と思った

夜のとばりが下りて皆眠りについた
私はメイガスさんの顔が見てみたくて、寝息を立てているメイガスさんのローブのフードに手をかけようとしたけれど、やっぱりやめてしまった
眼が八個あったらどうしようとか、知っている人だったらどうしようとか、色々考えてしまった
朝が来るとメイガスさんはまた蜘蛛になり、私は毛布を蜘蛛の背に広げて快適な鞍のようにした
クマたちと一緒に背中に乗ると音もなく素早く走り出した
洞窟の出口へと走り抜けた
河の源頭部に出て後ろを振り返ると岸壁にシーラナギグの大きな産道が口を開けていた