Golden_Falcon’s Magia

現代魔術の実践の試み

一人になりたい

さあ、行きましょう、ベアくん達の小屋に戻りますよ
蜘蛛の背中に乗りますか?
私はうなずいた
メイガスさんは再び蜘蛛の姿になった
私は蝋燭ランタンを手にクマたちと蜘蛛の背中に乗った
やっぱりモヤモヤして気分は沈んだままだった

蜘蛛さん、あなたは何者?
ここは私の空想世界、あなたは実態がない
あなたは私の夢と空想世界の住人
あなたが私の空想の中で一緒にいてくれても、現実世界では私は一人きり
ぬいぐるみ達だって生きているわけじゃない
私は何をやっているんだろう
あなたがこの世界で私を殺すことができたら、私はまだ幸せなうちにこの世界を終わらせることができる気がする
蜘蛛さん、私の秘密を全部知ってるでしょう?クマたちだって知ってるはず
蜘蛛は無言だった
聞いてる?
蜘蛛は無言だった
もういい、私は背中から降りて一人で行くから、皆もう私についてこないで

私は蝋燭ランタンを持って一人で歩き出した
来た道くらいは覚えている
洞窟を抜けたらシーラナギグの穴から外に出るから河を下って行けば良い
蜘蛛とクマたちを暗闇に残して私は一人で進んでいった

蜘蛛はメイガスさんは私の秘密を知っていて、本当は私がどこから蜘蛛の巣に落ちてきたのかも知っているのかもしれない
ああ、親知らずの歯茎が腫れて痛い、首のリンパ節まで痛い
蚊かなブヨかな、刺されたところはひどく腫れ上がって内出血しているし微熱は出るし
矢毒にもやられたし、壺に飛び込んだら関節も痛かったし
何なんだろう、私はボコボコやな
蜘蛛にとっては私は単なる拾いもの、獲物のなり損ないなんだし、諦めてくれたらいいのに
私だっていつまでも彼女の元にいるわけにはいかないんだから

考え事をして歩いていて足元の石に躓いた
ランタンの蝋燭から溶けた蝋がこぼれ、その勢いで火が消えてしまった
完全な暗闇になってしまった
まだ水の流れも出てこない場所で、空気の流れも定かではなく、私は歩くべき方向がよく分からなくなってしまった
火の消えたランタンを持ち、起き上がって、歩き出した
ああ、本当に真っ暗だなぁ
一人の暗闇の怖さ、子供の頃のような感覚
でも声を出して蜘蛛を呼ぶわけにもいかない、私は一人になりたかったのだから
よく分からないままひたすら歩き続けた
足下はまだ砂地で、まだまだ出口までは遠そうだった