Golden_Falcon’s Magia

現代魔術の実践の試み

傷が痛い

団体信用生命保険に疑われることなく
病死や事故死として消える方法が欲しい
行政解剖司法解剖にもならない方法
苦痛のない方法
ずっと思案している
専門知識があったって、人を生かす知識ばっかりで、息の根を止める方法すら案外と知らない
苦痛のない方法を
山奥で低血糖昏睡がいいな
自然に帰る
何故ひとり理不尽な痛みにもだえなければならないのか全く訳が分からない
例え医者であっても尿の味を知っている人は殆どいないだろう
私は幼児期に無理矢理飲まされたからリアルな五感で知っている
要らない記憶
消したい消えたい
私が消えたとして、事故だと思わない人はこの世に6人くらいだろうか
その人たちは本当の意味で弔ってくれるだろうか
いや、oblivionは存在の記憶すら消し去るから、弔いなんか必要ない
忘却そのものが赦しと救済なのだから
消えるということを止めようとするのなら、納得行く理屈が提示されなければならない
その様な理屈は存在しない
消えたいという人に何故消えてはいけないのかを説明できる人なんていないものだ

亡くなっていった患者さん達を走馬灯のように振り返っていた
激痛や孤独や呼吸苦、色々な苦痛を抱えたまま亡くなっていった若い人達もいた
死に顔が眠るように美しい患者さんもいた
私には子供もないし、夫には土地と家を残せるのだから、もう十分だ

自分の傷を治せないのに他人を診るとか本末転倒だ