Golden_Falcon’s Magia

現代魔術の実践の試み

繋いだ手

師匠は決して手を離さなかった
だから、手が痺れて痛くなった
それでも手は離してくれなかった
手を離したら私がまた蔓から落ちたり、一人で走って行ったりしてしまうと思ったのだろうか
太陽までは遠く、歩き疲れたら師匠とベアの懐で眠った
眠っているときですら師匠は手を離さなかった
これには驚いた
どうしてそこまでして私を繋ぎ止めようとしてくれるのだろう
彼女は私の何だろう?
分析医としての師匠、私が生まれた国立病院に勤めている年輩医師、取っつきにくくて芯は頑固、でも居心地が良い人、そう、患者さんにはアカデミックな距離を持てと言いながら、一度食い付いたら離さないところがある・・・弟子の一人として認めてくれたらいいのにな、でもその前に私は彼女の患者なんだろうな、いや、患者さんにここまでするかな?
夢で言われたことと、会って言われたことが全く一緒だったとき、離れていても無意識はずっと繋がっているんだと彼女は言った
そう、ずっと繋がっているし、それが繋いだ手を決して離さないということだし、混乱から守ろうとしてくれている事実なんだ、私の夢に入ってこれる人、不思議な人、彼女は私のことを心配して苦しんでいた、元型に揺さぶられる無意識を共有していたらしんどいだろうに・・・